ファンシーカラーダイヤモンドとは
ダイヤモンドは一般的に無色透明と思われがちですが、実際には多くの色が存在しています。
人工的な処理をされていない、天然の中で色をそなえたダイヤモンドをファンシーカラーダイヤモンドといいます。
GIA 冊子より引用
世界的オークションで花形になることも多く、歴史上1カラットあたりの最高値がついたダイヤモンドの
ベスト10位はこれらファンシーカラーダイヤだといわれています。
とくに、イエローダイヤの美しいものは愛情を込めて
「カナリー(カナリア色の輝き)」と呼ばれます。ティファニーの創業者チャールズ・ルイス・ティファニー氏
が「イエローのまばゆさはカラーレスに勝る」としてカナリー・ダイヤモンドを愛したことは世によく知られています。
氏が 1878 年に入手し後世に残したのが 128ct の名作
「ティファニーダイヤモンド」です。
また、イギリスのエリザベス女王(当時は王女)が
御結婚されるときに贈呈されたのは、23.6ct のピンクダイヤモンドでありました。
色の起源
まだ完全な科学的証明はされておらず多くの謎が残されたままです。わかっているのは、
カラーダイヤモンドはダイヤモンドの結晶構造が変化したことによって生まれたようだ
ということです。
しかし、これらの原因は複合することがあります。
そのためにダイヤモンドの色彩は実に変化に富み、私たちを魅了するのです。
ある可視光線が減じられた結果、選ばれた色だけが発せられているという事実をみるとき、
そのファンシーな色彩はまさにダイヤモンドからの贈り物といえるでしょう。
結晶構造が変わるとどうして色がついてみえるのか
ダイヤモンドの安定した炭素結晶構造に放射線が照射されたり、窒素、
ホウ素、水素などが内包されると、炭素とは電子の数が異ってしまうために結合に関与しない電子が余ります。
この余った電子を安定させるためには空孔が必要で、すると電子は光エネルギーをもらって空孔から空孔を移動
することがあるのです。この移動にかかるエネルギーと光のどれかの波長のエネルギーが合致すれば、合致した
可視光線の吸収が起こるというわけです。
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