意外にもダイヤモンドは無色透明 のものがいちばん高いと思われているようですが、
サザビーズやクリスティーズの歴史をみても、カット・重さ・透明度が同じ場合、
カラーダイヤモンドのほうがカラーレスよりもはるかに高値がつけられます。
それは、ファンシーカラーダイヤモンドがたいへん貴重な存在であるためです
ファンシーカラーダイヤモンドを手に入れようとするとき、すこし覚えておきたいことがあります。
ファンシーカラーダイヤモンドは、カラーレスとはまったく異なり、この色はどのグレードなのか、この大きさの相場はどうか
ということに頼りすぎるのは禁物だということです。
なぜならば、ファンシーカラーダイヤモンドの市場価格は一般的にカラーレスのそれとは違って
「色の美しさ」と「カラット」で決められるからです。
評価のポイント
たとえば、コレクターが所有するダイヤモンドの中には、
大きさやグレードでは到底理解できない、とても美しいものが存在しています。
それはコレクターたちは既成の商業価値を超えて、自分の感受性にしたがってファンシーカラーダイヤモンドを選ぶためです。
色が薄いものは希少価値が低いと早合点されがちですが、
かえって輝きを妨げず、美しい色相で人々を魅了するダイヤ である場合も多くみうけられます。
それは、ファンシーカラーダイヤモンドだけが持つ魅力が、
“色”であると同時に、他の追随を許さない力ある“輝き”であるからです。
このふたつが織りなす綾には、二億年という途方もない時間と
大いなる自然の神秘が内包されているのです。
このようにみてくると、なるほどファンシーカラーダイヤモンドの美しさとは、
とてもチャートにのせてはかり知れる類のものではないことがわかります。
たとえば、いろいろなカラーダイヤを絶妙にセットしたジュエリーなどは、
とくに本当の価値を知ってしまった人だけが享受できる最高の贅沢ということができるでしょう。
グレードにとらわれすぎず、ご自分の「インスピレーションを信じる」ことがカラーダイヤモンドを選ぶ最大のコツなのです。
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