ナチュラルとトリート
人工的に色をつける方法は、以下のような方法があると言われています。
♦放射線を照射する
♦高温高圧(HPHT)プロセス
♦コーティング処理
異なる扱いを受けますので、混同されることはありません。
当然のことながら、ファンシー(ナチュラル)カラーダイヤモンドとトリートメント(人工的な処理)
のカラーダイヤモンドは鑑別法によって区別することは可能であり、
また一般的にトリートメントは高価なカラーレスを使用することはなく、基礎にくすみなどを持っているダイヤを使用する
ため、処理後の色は比較的濃いものが多く天然生成のものとは趣を異にするのです。
ただ、現在の技術では色の起源が「天然」なのか「人工」なのか判断しにくい場合もあります。
生成後に自然界の強い放射性物質にさらされ、色があるように見えるグリーンダイヤなどがそうです。
「グリーン」「ブルーグリーン」「グリニッシュ・ブルー」「ブルーイッシュ・グリーン」
「グレーイッシュ・グリーン」などのグリーン系のダイヤモンドは判断が難しいといわれています。
近年の合成ダイヤモンドについて
近年では、化学蒸着法(CVD)というより新しい方法で、ダイヤモンドが人工的に作られています。
真空チャンバー内で炭素を含む気体を分解し、炭素分子を平板状のダイヤモンド種結晶上で結晶化させます。
その結果生成される結晶は平板状です。
結晶の色はブラウンやイエローであることが多く、そのため後からHPHT処理をほどこしほぼ無色にすることができます。
研究所で作られることからラボグロウン・ダイヤモンドとも呼ばれていますが、
日本ジュエリー協会では、合成ダイヤモンドについてのガイドラインを2020年3月に発表しました。
1.合成ダイヤモンドの呼称、表記について
1) 日本語での呼称・表記は「合成ダイヤモンド」とする。
2) 英語での呼称・表記は「synthetic diamond」とする。
※合成石とは同種の天然石とほとんどあるいは全く同一の化学特性、物理特性、内部構造を有する、一部あるいは全体を人工的に生産した物質をいう。
2.合成ダイヤモンドの製品への刻印について
1) 製品への刻印は、「SYDまたはLGD」あるいは「合成ダイヤモンドであることが十分に認知されているブランド名やシンボル」を刻印する。
※「SYD」とはsynthetic diamondの略称
「LGD」とは、GIA、FTCが認定しているlaboratory-grown diamondの略称
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このようにガイドラインがあることで、合成と天然とが正しく選別され流通していくことを望んでおります。
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